コンテンツマーケティングで成果を上げるための組織内コミュニケーションとは?【Ginzamarkets様インタビュー】


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エンタープライズ向けのコンテンツマーケティング&SEO管理プラットフォーム「Ginzametrics」を提供しているGinzamarkets株式会社。SEOに必要なデータを自動収集し、最新の検索順位、SEO経由でのビジネスインパクトの度合い、コンテンツを改善するためのアドバイス情報などをタイムリーに知ることができる。
2014年春からコンテンツマーケティング分析機能も統合され、コンテンツごとに自然検索とソーシャルメディアの指標を合わせて把握できるようになった。
今回のインタビューでは、機能強化の背景と狙いを中心に、Ginzamarkets株式会社カントリーマネージャー(日本)の清水 昌浩様に、スペースシップ代表の椎葉がお話をうかがった。

コンテンツマーケティングの重要性を見据え、SEOを内包する方向へ

椎葉:先日読んだインタビュー記事で、Ginzamarkets株式会社の創業者であるレイ・グリセルフーバーさんが、Ginzametricsは、もともとSEOの最適化ツールとして提供していたけれども、徐々にコンテンツマーケティング関連の機能を増やしている、というように話されていました。具体的に聞かせていただけますか?

Ginzamarkets株式会社カントリーマネージャー(日本) 清水 昌浩様
Ginzamarkets株式会社
カントリーマネージャー(日本)
清水 昌浩様

清水:ではまず、SEO施策とコンテンツマーケティングの関係性について説明します。もともとSEO施策では、自社サイトに対する外部リンクを集めるための外部施策、さらに言えば、リンクを買うことが重要な位置を占める時期がありました。もちろんそれが効果に繋がっていたので、受け入れ推進する企業も多かった。その流れが変わったのは2012年です。Googleが、良質なコンテンツを重視し、検索結果に反映するということを公式に発表しました。

Ginzametricsでも以前からキーワードに紐付く数字(キーワードごとの検索順位、サイトのトラフィック数、コンバージョンなど)を参照しながらキーワード管理ができる仕組みを提供してきましたが、Googleの勧告と時を同じくして、これまでやってきたことも残しつつ、ページ側の数字を取るということを進めてきました。コンテンツマーケティングの重要性は以前から感じていましたので、コンテンツマーケティングに軸足をシフトしつつも、その中にSEOを内包し、同時に行っていく方向に舵を切りました。

椎葉:「ページ側の数字」とは、具体的にどういうものですか?

清水:お客様に説明する際に、「キーワードの観点」とか、「ページの観点」と呼んでいるものがあります。キーワードの観点というときは、まずキーワードがあって、そのキーワードごとの順位、月間検索数、トラフィックなどを見ることを指します。一方で、ページの観点というときには、参照するのはすべてURLごと、つまりページごとです。オーガニックのトラフィック(広告を含まない検索結果)や、ソーシャルメディアでどれくらい広がったかなど、ページを中心として、いわゆるサイトの内側の数字と外側の数字の両方をおさえることを指します。

コンテンツマーケティングを進めるための指標とコミュニケーション

椎葉:ページビューやユニークユーザー数にしろ、ソーシャルメディアにおける「シェア」や「いいね!」の数にしろ、そのものだけを見せても「それでじゃあ何なの?」となりそうですよね。マーケティング担当者だけでコンテンツを制作できるわけではないので、社内の人を巻き込むのは必須だと思いますが、そのために使いやすい指標や説明の仕方はあるのでしょうか?

清水:最初多くの方が考えるのは、コンテンツを作ったから、コンテンツに入ってきた人のコンバージョン率を指標にしようということなのですが……。

椎葉:かなり筋が悪そうですよね。成果が出る前にくじけてしまいそうです。

清水:そうなんです。最終的に無視してよいものとは言えないですが、これだけを効果指標にするのは避けた方がよいです。そもそもコンテンツマーケティングは、顧客や潜在顧客、自社がリーチしたい層にとって価値があり有用なコンテンツを制作、発信して興味関心を惹き、自社に対する信頼感や特別感を抱いてもらうことが第一段階。その結果として、自社商材を購入したり、利用していただいたりすることを狙っているマーケティングですよね。つまり、すぐにはコンバージョンに至らず、時間が掛かるため、ただコンバージョンだけを見るというのは避けた方がよいと思います。では何を指標にするかといいますと、比較的オススメしているのが「キーワードの勝率」なんです。

コンテンツ制作をしていくと、結構ぶつかる壁があります。それは、SEO担当者だけだとほぼ何もできないというところです。以前のSEOは担当者1人でやることが多かったのですが、今は特集やページを企画する人や、コンテンツ制作者、各事業のマーケティング担当者も協力しないと成り立ちません。なぜならこういう人たちが、どういうユーザーに来てほしいかを考えたり、コンテンツを作ったりするからです。関係者が「認識できる、意識できる、自分ごとだと思える」ことでないと、効果指標として意味がないし、組織が動かないと思っています。


「よそに負けてれば“悔しい”」

弊社の例で具体的に説明しますね。上記は、ある領域の60か70ワードくらいのキーワードグループの平均順位の推移です。青が弊社で、黒、黄、緑はあるキーワードグループで競合となるメディアやサイトです。

椎葉:他社はSEO関連の会社とは限らないんですね。

清水:そうなんです。ビジネスでの競合ではなく、キーワードにおける競合というのがポイントです。最初、弊社は順位で負けていたので、これヤバイぞと言って、頑張ってコンテンツを作っていきました。

椎葉:今ではそのキーワードグループでは、上位になっていますね。

清水:はい。もちろんあくまでもそのキーワードグループでは、なのですが、競合と比較して、勝った負けたを見ていくわけです。平均順位が上であれば、その領域で調べている人に対して、より先に接点を設けられている、と見ることができます。逆によそのサイトが上であれば、よその方が先にユーザーとの接点を設けられている、つまり自分たちが負けている状態です。平たく言うと、狙ったキーワードグループの、競合との平均順位の推移をきちんと見ることで、気持ちとして「よそに負けてれば“悔しい”」という部分を共有していくことが、1つの指標の見方だと思っています。肉食系の方に響く指標です(笑)。


「我が子が役立っていないと“悲しい”」

一方で、どちらかというと草食系の方に効くのが、「我が子が役立っていないと“悲しい”」という見方です。上の表では、“Project:S”ページ群 は流入数が多く、ユーザーのために役立っているけれど、“Project:N”ページ群 はそれほど役に立っていない。コンテンツを作る人にとって、自分が作ったコンテンツは我が子同然。せっかく作ったコンテンツなのに、見られていないなんて嫌じゃないですか、というところを強調します。もちろんどう頑張るかは次の話ですけどね。

椎葉:指標を使ってどう組織を回すか、人のモチベーションを上げるか。そのための作戦ですね。

清水:どう組織を回すか、そして、いかに継続的に回すかが、実はコンテンツマーケティングにおいて一番重要です。綺麗な絵を描いたり、詳細なキーワード分析をしたりするのが大事なのではなくて、いかにその関係者が継続的に動いて、「あれ、何かまずい」と思ったときに、自発的に動けるようになるかが肝ですね。

Google アナリティクスとの棲み分けは?

椎葉:実際Ginzametrics は、Google アナリティクスで見られる指標とある程度重なっていますよね。もちろん違うものだと認識はしていますが、どのように使い分けている人が多いのでしょうか?

清水:Google アナリティクスは、シンプルにいうと、自分のサイトに入ってきた人に関する数字を見るツールです。それに対してGinzametricsは、自社と競合の比較をするために使ってもらっている、というのがありますね。もう1つは、社外にある状態の数字と繋げて見られる、というのがあります。検索順位や、ソーシャルメディアのいいね!の数だとか。われわれがこぞって「よそが、よそが」という傾向があるのは、競合と比較することに重点を置いているからです。

椎葉:ある程度マーケットが大きくなってくると、だいたいの業界では寡占化が進み、数社の競争状態になることが多いですよね。会社全体としてもそのような競争環境にいて、さらにある商品カテゴリーで見たら、またちょっと違うライバルがいる。状況の変化も含めて、総合的に見ていく必要性があるということでしょうか。

清水:そうです。あるネットサービスの企業からお問い合わせがあり、トライアルで数字を見てみたところ、競合比較で圧倒的に1位ばかりというところがありました。そのような状況だったので、導入はしていただけないかな、と感じていたのですが、なぜか受注しました。不思議だったので、導入していただいた理由を尋ねたところ、1位なのはもうわかっているとおっしゃるんです。「問題なのは、2位以下のところに動きがあったときに、いかに早く捉えられるか」、そして、「2位3位ではなくて、下の方からいきなり上がってくる企業にいかに気付くか」を重視したいためだとおっしゃっていました。

椎葉:確かに、意識している競合以外の会社が一気に出てくることが昨今のビジネス環境では多くなりました。むしろ往年の競合よりこわい。ビジネスモデルまで変えられる可能性があるし。

清水:そのような利用目的で活用していただくケースもあります。

数字を見て成果に繋げるコンテンツマーケティングへ

椎葉:Ginzametricsの導入企業にはどのようなところがありますか?

清水:日本ですとコマースが半分弱くらいで、あとは、バーティカルと呼んでいる、人材や不動産など一定の業種に特化した企業が多いです。


Ginzametrics導入企業

椎葉:リスティング広告に多額の費用を使っている会社が多いのかもしれないですね。いかにリスティング広告の費用を抑えてコンテンツでトラフィックを稼ぐかを重視しているように思います。たとえば、リスティング広告の金額が高そうな「東京 3LDK マンション」で検索したときに、コンテンツが目について、そこから興味を持ってサービスを利用したり、さらには購入までしてくれたりしたらとてもよいですからね。

清水:はい。自社でコンテンツを作っていこうという流れは広がっていくと思います。そういったことをやろうとしたときに、Ginzametricsを使っているのがごく普通だよね、という感じにはしたいです。あくまでわれわれの目線でコンテンツマーケティングを見たときに、まだまだ「いくらで作ります!」みたいなところに外注し「安かろう悪かろう」となってしまっているところもある中で、数字もきちんと見ましょうよ、という流れになってくるだろうな、という感覚はあります。そのような状況になったときに主要プレイヤーになっているようにしたいです。

椎葉:コンテンツマーケティングといいつつ、まだまだキーワードを散りばめただけの中身のない記事もよく目にしますが、最終的には価値のある記事しか支持されないようになってくるのだと思います。その裏側にはGinzametricsが動いている、というのが理想ですね。本日はどうもありがとうございました。

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Ginzamarkets株式会社
【事業内容】
・エンタープライズ向けのコンテンツマーケティング&SEO管理プラットフォームGinzametrics(ギンザメトリックス)の提供


インタビューアー:椎葉 宏、執筆:岩崎 芽依、写真撮影:北村 健

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